盗難対策はしっかりと

増えるバイクの集団窃盗

バイクは自動車と違って購入時にきちんと車庫証明をとる必要がなく、自宅周辺のちょっとしたスペースに駐車をしておくことができます。

そうした移動しやすさこそがバイク最大のメリットではあるのですが、裏返せばそれだけ自分の意図しない人に勝手に持って行かれてしまう可能性もあるということです。

都内などの都市部ではそんなバイク窃盗被害が相次いでおり、ちょっと目を離した隙になくなってしまっていたというような手慣れた犯罪もあるので注意が必要です。

最近のバイク窃盗の特徴としては、まずは下見をしてめぼしいバイクを見つけたらシールやチラシをさりげなく差し込んでおき、数日後その印が消えているかどうかで防犯対策の甘さを下調べします。

このときいつまでもチラシやシールが貼られたままになっているということで、それだけバイクに対して関心が浅く、盗んだあとすぐに追跡されることがないというふうに判断されます。

そのためバイクを所有している人は仮に自宅のすぐそばに駐車しているとしても、できるだけ毎日様子を調べるようにして不審物がついているのを発見したら最寄りの警察に連絡するなどしておきましょう。

間違いだらけの防犯対策

バイクの盗難が増えているという話題をライダーさんたちにふると、大抵の場合「自分はしっかり対策しているから大丈夫」といった自信満々の回答があったりします。

ですがよく話を聞いてみると、単にバイクを離れるときにハンドルロックをかけているということだけだったり、頑丈なU字ロックをつけているというくらいの対策でしかなかったりします。

ところが最近のバイク窃盗団はかなり巧妙な手口で盗難をしていきますから、そのような簡単なロック方法くらいではものの数秒くらいであっさりと破られてしまったりします。

しっかりとした防犯対策をしていないからといって必ず盗まれるというわけにはなりませんが、それでもできるだけ防犯意識を高めていくことで犯罪に巻き込まれる可能性を低くできます。

複数の盗難対策を合わせて使う

バイクの防犯対策においては、例え非常に効果的な方法があったとしてもそれ単体で用いてはそれほど高い効果を得ることはできません。

ですが仮に一つ一つはそれほど効果が高いというわけでなくても、いくつかを複数合わせて使うことでかなり防犯につなげていくことができます。

よく「空き巣は金持ちの家に入るのではなく、入りやすい家に入る」と言われますが、窃盗団にしてみてもよほどの大怪盗でもない限りわざわざ防犯グッズがたくさんついているバイクを盗むより、数秒ですぐ盗めてしまうバイクの方を優先したくなるでしょう。

そういう意味で、最も大切なのは防犯対策グッズの威力そのものよりも、見かけた人に「このバイクは相当頑丈に防犯対策をしているな」と思わせることができるかということであると言えます。

もちろん見掛け倒しで終わってはいけませんから、切られにくいチェーンや防犯ブザー、追跡用のGPSといった最新の機器をしっかりと選んで取り付けていくようにしましょう。